日本針穴写真協会 2014年6月22日(日)例会ご報告


日    時: 2014年6月22日(日)13:30‐15:00
場    所: 神楽坂トワイシア・ヒルサイドレジデンス パーティルーム
出 席 者: 8名(会員3名 理事5名)  田所、遠藤(志)、遠藤(優)、根岸、中島

季節とはいえ、足元の悪い中を会員(3名)と理事(5名)がいつもの会場に集いました。今回の例会は、カメラの工作でも作品の見せ方でも、いつにも増して盛り上りのある話題を提供してくれました。出席者は何回も顔を合わせる中で、互いの得意分野で協力を申し出たりアイデアを出し合ったりと、単なる情報交換にとどまらない有機的な繋がりを楽しんでいるようです。
まずは、前回3月の例会でSaさんが自作して使ったという電磁シャッターを、自分のリンホフの4x5用カメラに早速取り入れたのはEyさんです。D.I.Y.に長けたSaさんはさらに、本来はナイフの入れ物を作るための材料であるKYDEX(積水化学製)を使った試作品を披露しました。丈夫な材料ですが、家庭用オーブンなどでも180度に熱すると自由に変形できることを利用してカメラのパーツを制作。この材料はネットで入手可能、接着剤はエポキシを使用するそうです。
Esさんが発表したのは、2センチ厚の透明アクリルにブローニーのパノラマサイズの写真をプリントしたもの。被写体はモノクロのヤシの木。立てた状態で見せると背後に影が生まれ、それを楽しむために足も工夫しています。プリントは原宿のハッピープリンターズで制作。大きさはA3まで、厚さは15センチまでならば曲面にもプリント可能で、データを持参するとその場で制作してくれるそうです。アクリルの調達先としてEyさんとEsさんが奨めてくれたのは、四ツ木にある「はざいやドットコム」。Esさんの作品は会員展で見ることができる予定です。
Kaさんは前回例会で35ミリフィルムのパーフォレーションを活かした作品を披露しましたが、今回は8月の会員展で展示するためにそれをご自身で引き伸ばしたものを持参。Kodakのカラーペーパーに焼き付けた新宿副都心の風景は、無機質な建物とシルバーメタリック調の光沢のあるペーパーの質感がとてもよくマッチしています。
Naさんは最小ピンホールカメラでついにギネスに挑戦です! 1円玉(直径2センチ)の上にちょこんと乗った黒い物体は4層構造の紙製カメラ(センチではありません)で、針穴は0.05ミリ。さらに小さな黒白画像の紙片のサイズは1.8 x 2.6ミリ。出席者は息を殺しながらも見入ってはため息! そして、5年前の協会設立5周年を記念して江東区文化センターの会場に展示したNaさん制作の太陽黒点観察用ピンホールカメラ(Sunspot 4000)はついに「博物館入り」です。今年7月12日(土)から8月31日(日)まで相模原市立博物館でJAXAとの共同企画『太陽にいどむ〜私たちとのつながり』(仮称)に出品されます。
次回例会は9月を予定しています。是非お気軽にお出かけください。(田所)

皆様お疲れ様でした。