日本針穴写真協会 2014年12月14日(日)例会ご報告


日    時: 2014年12月14日(日)14:30‐17:00
場    所: 神楽坂トワイシア・ヒルサイドレジデンス パーティルーム
出 席 者: 9名(会員6名 理事3名)  遠藤優、中島、田所

今年一番の冷え込みを記録した東京でしたが、会員(6名)と理事(3名)の9名がいつもの会場に集いました。昨年に続き例会後に忘年会が開催される予定になっていたこともあり普段より多くの方が集まりました。忘年会から参加した2名の会員とともに、最後は総勢11名で親睦を深めました。
例会で口火を切ったのはSaさん。マミヤプレス2台を使って改造したブローニーサイズのパノラマカメラを披露。6月の例会で披露した可塑性のある素材を利用して作りました。大がかりなD.I.Y.に見えますが自宅の庭で行うとのこと。前回の4x5カメラはアルミの構造体に無数のパンチ穴を開けて軽量化。先月の撮影会で使ったのも、改築前の東京都写真美術館の入口の大写真を撮影したのもこのカメラです。
Saさんの電磁シャッターはまずEyさんが前回取り入れ、今回はKiさんがトライするなどちょっとしたブーム。Kiさんの写真は豊川稲荷のキツネの群像、イチョウの紅葉、パフェ。
Eyさんからは古い4x5カメラを利用したフィルムデュプリケータの制作の提案があり、スキャナとの画像を比較。
カメラの披露はNaさんからもありました。すでに4x5サイズの多孔式カメラをご覧になった方も多いと思いますが、今回はHorsemanを利用した6x9サイズの28個の多孔式カメラで、焦点距離5o、f/32。ドアスコープを利用したファインダー、水準器も付いています。針穴の大きさが見事に揃ったパターンの映像に一同感心。
Oさんは先月の撮影会で撮ったフレアーを演出したカラープリントを披露。使用機材は富士フィルムのミラーレスデジタルカメラに、0.12ミリのピンホールを取り付けています。
プリントといえば、いつも印画紙にしっかりと焼き付けた写真を見せてくれるKaさん。今回はIlfordのFX200という赤外フィルムで撮影した新宿御苑の木立の写真と、同じくポジフィルムで撮ったカラーバージョン、川越をいつものスナップスタイルで捉えた駄菓子屋横丁、自宅付近で撮った神社の七五三のモノクロのスナップ。これらは菓子缶を利用した手づくりカメラで、4x5フィルム用と大キャビネ用にカセットごと入れ替えできるよう工夫されています。
赤外線写真が出たところでTaさんから、グラバー邸のソテツの映像が披露されました。温暖な長崎の地が雪で真っ白に被われたような不思議な画像です。前回の例会報告でもKindleで入手可能とご紹介したTaさんのレンズレス写真に関する著作物ですが、この日は虫や小花のほかに、「石の巻」と命名された石だけをゾーンプレートで撮った映像を見せてくれました。光学の特性がかなり効果的に出ているように思いました。科学者であるTaさんでも針穴写真に関してはまだまだ未解明な事柄がたくさんあるとのこと。科学的な側面からも今後いろいろな発見を期待したいところです。
次回例会は3月を予定しています。詳しい日程は2月10日頃にご案内します。まだ参加されたことがない方も、どうぞお気軽にご参加ください。(田所)

皆様お疲れ様でした。